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Claude Code VSCode MCP Bedrock完全ガイド:AI開発環境を5ステップで構築する方法

  • 2025年7月1日
  • 2025年7月1日
  • Claude
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「AIを活用した開発環境を構築したいけど、設定が複雑そう…」そんな悩みをお持ちではありませんか?

Claude Code、MCP(Model Context Protocol)、Amazon Bedrockを組み合わせることで、VS Code上で強力なAI開発環境を構築できます。本記事では、これら3つの技術を連携させる具体的な手順を5つのステップで詳しく解説します。

この記事を読むことで、最新のAI開発ツールを活用した効率的なコーディング環境を手に入れ、開発生産性を大幅に向上させることができるでしょう。

Claude Code、MCP、Bedrockとは?基本概念を理解する

まず、これら3つの技術の基本概念を理解しましょう。

Claude Codeとは

Claude Codeは、Anthropic社が開発したAI搭載のコーディングアシスタントです。ターミナル上で動作し、コードベースを理解して開発を加速させる機能を提供します。

主な機能:

  • コードの自動生成・編集
  • バグの検出・修正提案
  • コードレビューの自動化
  • IDE統合(VS Code、JetBrains)

MCP(Model Context Protocol)とは

MCPは、AIモデルが外部のデータソースやツールと安全に接続するためのオープンスタンダードです。AIアプリケーション用の「USB-C」のような統一規格と考えることができます。

MCPの特徴:

  • クライアント・サーバー・アーキテクチャ
  • ツール、プロンプト、リソースの標準化
  • セキュアな双方向通信
  • プラグイン的な拡張機能

Amazon Bedrockとは

Amazon Bedrockは、AWSが提供する完全マネージド型の生成AIサービスです。Claude、Llama、Titanなど複数の基盤モデルにAPIアクセスできます。

Bedrockの利点:

  • エンタープライズグレードのセキュリティ
  • スケーラブルなインフラ
  • 従量課金制の料金体系
  • 複数モデルの統一API

事前準備:必要な環境とアカウント設定

Claude Code、MCP、Bedrockの連携を始める前に、以下の準備が必要です。

必要なソフトウェア

  • Visual Studio Code(最新版)
  • Node.js(v18以上推奨)
  • Python(3.8以上、MCPサーバー用)
  • AWS CLI(v2推奨)

必要なアカウント・権限

  • Anthropic ClaudeのAPIアクセス
  • AWSアカウント(Bedrockアクセス有効化済み)
  • 適切なIAM権限(BedrockのInvokeModel権限)

VS Codeの設定確認

VS CodeでMCP機能を有効化します:

// settings.json
{
  "chat.mcp.enabled": true,
  "chat.mcp.discovery.enabled": true
}

ステップ1:Claude CodeのVS Code統合設定

まず、Claude CodeをVS Codeに統合します。

インストール手順

  1. VS Codeの統合ターミナルを開く
    Ctrl+`(Windows/Linux)または Cmd+`(Mac)
  2. Claude Codeを実行
    ターミナルで以下のコマンドを実行:
claude

このコマンドにより、VS Code拡張機能が自動的にインストールされます。

VS Code統合機能の設定

Claude Code統合後、以下の機能が利用可能になります:

  • クイック起動Cmd+Esc(Mac)/Ctrl+Esc(Win/Linux)
  • ファイル参照ショートカットCmd+Option+K(Mac)/Alt+Ctrl+K(Win/Linux)
  • 差分表示:IDE内でコード変更を直接表示
  • 診断情報共有:リント・構文エラーの自動共有

設定の確認

統合が成功したかを確認:

# VS Code統合ターミナルで実行
claude /config

差分ツールを「auto」に設定して、IDE自動検出を有効化します。

ステップ2:MCPサーバーの設定と構成

次に、MCPサーバーをVS Codeで設定します。

ワークスペース設定ファイルの作成

プロジェクトルートに.vscode/mcp.jsonファイルを作成:

{
  "inputs": [
    {
      "type": "promptString",
      "id": "aws-region",
      "description": "AWS Region",
      "password": false
    },
    {
      "type": "promptString", 
      "id": "aws-access-key",
      "description": "AWS Access Key ID",
      "password": true
    }
  ],
  "servers": {
    "fileSystem": {
      "type": "stdio",
      "command": "npx",
      "args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-filesystem", "${workspaceFolder}"]
    },
    "fetch": {
      "type": "stdio", 
      "command": "uvx",
      "args": ["mcp-server-fetch"]
    },
    "github": {
      "type": "stdio",
      "command": "npx",
      "args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-github"],
      "env": {
        "GITHUB_PERSONAL_ACCESS_TOKEN": "${input:github-token}"
      }
    }
  }
}

MCPサーバーの追加

コマンドパレット(Ctrl+Shift+P)から「MCP: Add Server」を実行し、必要なサーバーを追加できます。

サーバーの管理

「MCP: List Servers」コマンドで、設定済みサーバーの管理が可能です:

  • Start/Stop/Restart
  • Show Output(ログ確認)
  • Show Configuration
  • Browse Resources

ステップ3:Amazon Bedrock APIの設定

Claude CodeでBedrockを使用するための設定を行います。

Bedrockモデルアクセスの有効化

  1. Amazon Bedrockコンソールにアクセス
  2. 左メニューの「Model access」を選択
  3. 必要なClaudeモデルのアクセスを申請:
    • Claude 3.7 Sonnet
    • Claude 3.5 Haiku
  4. 承認待ち(通常は即座に承認)

AWS認証情報の設定

以下のいずれかの方法で認証情報を設定:

方法1:AWS CLI設定

aws configure
# AWS Access Key ID を入力
# AWS Secret Access Key を入力  
# リージョンを入力(例: us-east-1)

方法2:環境変数設定

export AWS_ACCESS_KEY_ID="your-access-key"
export AWS_SECRET_ACCESS_KEY="your-secret-key"
export AWS_REGION="us-east-1"

Claude Code Bedrock設定

Claude CodeでBedrockを使用するための環境変数を設定:

export ANTHROPIC_USE_BEDROCK=true
export ANTHROPIC_BEDROCK_REGION="us-east-1"

# モデル指定(オプション)
export ANTHROPIC_BEDROCK_MODEL="us.anthropic.claude-3-7-sonnet-20250219-v1:0"
export ANTHROPIC_BEDROCK_FAST_MODEL="us.anthropic.claude-3-5-haiku-20241022-v1:0"

IAM権限の設定

以下のポリシーをIAMユーザー/ロールに適用:

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Effect": "Allow",
      "Action": [
        "bedrock:InvokeModel",
        "bedrock:InvokeModelWithResponseStream",
        "bedrock:ListInferenceProfiles"
      ],
      "Resource": [
        "arn:aws:bedrock:*::foundation-model/anthropic.*",
        "arn:aws:bedrock:*:*:inference-profile/*"
      ]
    }
  ]
}

ステップ4:VS CodeでのMCPツール活用

設定完了後、VS CodeでMCPツールを活用します。

エージェントモードの使用

  1. チャットビューを開くCtrl+Alt+I(Win/Linux)/Cmd+I(Mac)
  2. エージェントモードをドロップダウンから選択
  3. ツールボタンをクリックして利用可能ツールを確認
  4. 必要なツールを選択/非選択

MCPリソースの追加

チャットで「Add Context > MCP Resources」を選択し、MCPサーバーからリソースを追加できます。

MCPプロンプトの実行

チャット入力ボックスで/に続けてプロンプト名を入力:

/mcp.github.create-pr

ツール確認とセキュリティ

ツール実行時は確認ダイアログが表示されます。継続オプションで以下を選択可能:

  • 現在のセッションで自動確認
  • ワークスペースで自動確認
  • すべての実行で自動確認

ステップ5:統合環境の動作確認とテスト

設定した環境が正しく動作するかテストします。

Claude Code動作テスト

VS Code統合ターミナルで以下をテスト:

# Claude Code起動テスト
claude

# Bedrock接続テスト  
claude "Write a simple Hello World function in Python"

MCP機能テスト

MCPサーバーの動作確認:

  1. サーバーリスト確認:「MCP: List Servers」実行
  2. リソース確認:「MCP: Browse Resources」実行
  3. ツール動作確認:エージェントモードでファイル操作依頼

統合動作テスト

実際の開発タスクで統合機能をテスト:

テストシナリオ例:

  • 既存コードの改善提案
  • 新機能の実装
  • バグ修正の提案
  • コードレビューの実行

トラブルシューティング

よくある問題と解決方法を紹介します。

Claude Code関連の問題

問題:VS Code拡張がインストールされない

  • 解決策:VS Code統合ターミナルから実行しているか確認
  • codeコマンドがPATHに設定されているか確認
  • VS Codeに拡張機能インストール権限があるか確認

問題:Bedrock接続エラー

  • 解決策:AWS認証情報が正しく設定されているか確認
  • リージョン設定が適切か確認
  • IAM権限が適切に設定されているか確認

MCP関連の問題

問題:MCPサーバーが起動しない

  • 解決策:「MCP: List Servers > Show Output」でログ確認
  • 必要な依存関係(Node.js、Python等)がインストールされているか確認
  • 設定ファイルの構文エラーがないか確認

問題:Docker使用時の問題

  • 解決策:デタッチモード(-dオプション)を使用していないか確認
  • コンテナが適切に動作しているか確認

権限・認証関連の問題

問題:「on-demand throughput isn’t supported」エラー

  • 解決策:インファレンスプロファイルIDを使用
  • 利用可能なモデルを確認:
aws bedrock list-inference-profiles --region your-region

実践的な活用例とベストプラクティス

構築した環境の効果的な活用方法を紹介します。

日常的な開発フローでの活用

コード生成・修正

  • Claude Codeで要件を説明してコード生成
  • MCPファイルシステムサーバーで関連ファイル参照
  • VS Code差分ビューで変更内容確認

バグ修正・リファクタリング

  • エラー診断情報がClaude Codeに自動共有
  • MCPリソースで関連ドキュメント参照
  • 修正提案をIDE内で直接確認

チーム開発での活用

コードレビュー自動化

  • MCP GitHubサーバーでプルリクエスト作成
  • Claude Codeでコード品質チェック
  • 自動的なドキュメント生成

設定共有

  • .vscode/mcp.jsonをバージョン管理に含める
  • チーム共通のMCPサーバー設定
  • プロジェクト固有のAI開発環境

パフォーマンス最適化

モデル選択の最適化

  • 高速作業:Claude 3.5 Haiku
  • 複雑な作業:Claude 3.7 Sonnet
  • コスト重視:適切なモデル選択

リソース管理

  • 不要なMCPサーバーは停止
  • ワークスペース固有の設定活用
  • セキュリティ設定の適切な管理

まとめ

本記事では、Claude Code、MCP、Amazon Bedrockを統合したAI開発環境の構築方法を5つのステップで解説しました。

構築のポイント:

  • 段階的な設定:各コンポーネントを順序立てて設定
  • 設定の共有:チーム開発での効率化
  • セキュリティの考慮:適切な権限管理
  • 継続的な最適化:使用状況に応じた調整

これらのツールを組み合わせることで、従来の開発フローを大幅に効率化し、より創造的な開発作業に集中できる環境を構築できます。

最新の技術動向を追いながら、自身の開発環境を継続的に改善していくことで、AI時代の開発者として競争優位性を保つことができるでしょう。

参考リンク:

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