マナビDX Quest2023への参加記録 ①申し込みから開会式まで

2023年度の「マナビDX Quest」に参加することにしました。

マナビDX Questというのは、経済産業省が開設したデジタル人材育成のためのプログラムです。実践的なケーススタディや地域企業との協働を通じて、デジタル技術の活用やDX推進の考え方を学べる内容となっています。

せっかくなので体験記のようなものを残してみることにしました。教材の内容については直接書けない部分も多くなると思いますが、どんなことをしているかという概要や、体験してみての感想、あるいは作業時間や難易度など、翌年以降の参加希望者にとって少しでも参考になればよいかなと考えています。

今回の記事ではひとまず参加申し込みからプログラム初日の開会式までをご紹介し、今後はプログラムの第1ターム、第2タームが終わった後に一回ずつくらい記事を書くような想定です。途中で挫折したら書かないかもしれませんがあしからず(笑)

マナビDX Quest 2023のプログラム概要

2023年度のマナビDX Questの概要は経済産業省の案内ページに詳しく書かれているのでそちらを参考にしていただくのが間違いないありませんが、まとめると以下のような内容のプログラムです。

  • 経済産業省が推進するデジタル人材育成プログラム
  • 2023年度の開催は2023年8月から2024年2月下旬まで
  • プログラムは、企業データに基づく実践的なケーススタディ教育プログラムと、地域の中小企業との協働によるデジタル技術を活用した地域企業協働プログラムから構成
  • 2022年度は受講生2,134名、協働した中小企業88社が参加し、満足度96%を達成
  • デジタルの経験有無にかかわらず、企業におけるDXを推進する変革の考え方やプロセスを学び、志を同じくするデジタル人材とのつながりを構築できる
  • 実際に手を動かしながらDX推進プロジェクトを体験し、デジタル素養の有無に関係なく、DXの担い手として持つべきスキルを習得可能
  • 受講生は、課題に取り組む中で、ビジネス要素(課題の発見・ゴール設定・コミュニケーション力 等)とデジタル要素(AI実装・データサイエンス等、デジタル技術への理解/ビジネスへの活かし方 等)の両方を深めることができる
  • 受講後も過年度参加者が集う「修了生コミュニティ」に参加し、継続的な学びや交流の機会を得られる

このプログラムの内容を見ると、非常に有益なスキルが身につきそうです。しかしその反面、参加費用もそれなりにかかることが想定されますよね。

ところが経済産業省のプログラムということもあり「ダダ」なのです。これからデジタルスキルを身に付けたい人や知識はあるけど実践経験を積みたい人にとって参加しない選択肢はないくらいのプログラムではないでしょうか?

ちなみにこのマナビDX Questの「DX」は「デラックス」の略です。普通「デジタルトランスフォーメーション」だと思ってしまうと思いますが、この罠には気を付けてください。誰かが「デラックス」と言ってるのを見てくすくすと笑ってしまうと、恥ずかしいのは自分だったりしますので(笑)
(なぜこのような紛らわしい名前にしたのか真意はわかりませんが…)

マナビDX Questの評判

過去の参加者の感想動画やブログ記事などを見ると以下のような内容に集約される印象でした。

肯定的な声

  • デジタル推進人材育成プログラムとして非常に有益
  • 地域企業のDXを実践形式で学べるのは貴重な機会
  • プレゼン能力が劇的に向上した
  • 普段接点を持つ機会がない人たちから多様な意見を聞けたのがよかった
  • 受講後も過年度参加者が集う「修了生コミュニティ」で継続的な学びと交流の機会があるのは良い

否定的な声

  • プログラムの内容が難易度が高くついていけない
  • 受講期間が長く、仕事や学業と並行するのが大変

昨年度の満足度が96%ということもあり、肯定的な声がほとんどですね。難易度に関しても「積極的に質問すれば詳しい人が徹底気に教えてくれる」という声もありますので、積極性とある程度の時間が確保できればプログラム自体に不満があるという人はほとんどいないように思います。

私がマナビDX Quest 2023に参加を決めた理由

さて、マナビDX Quest 2023に関する概要はこれくらいにして、私がなぜこのプログラムに参加したかについても触れておきます。

ブログのプロフィール欄にも記載していますが、もともと私はシステムエンジニアの経験がありました。その後転職してからはITの世界からは離れていましたが(Excel VBAとかは書いてました)、昨今のAIブームに触発され機械学習等について学び直しを再開、2020~2021年にはG検定やE資格を取得しました。

しかし、資格を取得した後はそこで得た知識を活用する機会もなく、時間が経つにつれて得た知識を忘れてしまっている状態でした。やはり知識を確実に身に付けるためには実践の場が必要だと感じ始め、SIGNATEのデータサイエンスコンペなどに参加し始めていたところにこのマナビDX Questの案内が送られてきました。

このような状況の私にとって、このプログラムはまさに「これだ!」といった感じでした。特に「実際の企業と協同して課題解決に取り組む」とか実践経験に打ってつけですよね。

子どもが2人いるため、週に6~12時間が必要という点には少し躊躇しましたが、趣味に使っている時間や隙間時間を使えば捻出できない時間ではありません。先ほど述べた評判などを少しチェックして有用なプログラムであることを確認した後は、すぐに応募を決意しました。

マナビDX Quest 2023への応募方法

さて、ではこの充実した内容かつ無料のプログラムですが、どのようにすれば応募できる出来るでしょうか。

応募方法ですが、先ほどからご紹介している経産省のページより行います。応募フォームの提出とアセスメント(30分以内で完了)の受検の2つだけになります。アセスメントは、Excel等の表計算ソフトで実施可能なレベルの基本的なデータ処理(集計、抽出、結合、ソート、加工等)を問う内容であり、Python等のプログラミングスキルは必須ではありません。

アセスメントと選考結果

選考基準は公開されていませんが、応募フォームには「参加希望の動機」を明確に記入しておけば十分ではないかと思います。

一方、アセスメントには足切りが存在する可能性があります。なぜなら、プログラム開始後にどの教材を選んでも最低限のデータ処理能力が必要とされるからです。Pythonが使えなくても、Excelで基本的なデータ処理が行える能力が求められます。

アセスメントは1日1回の制限がありますが、締切まで何度でも受けることが可能です。これは「最初はできなくても期間内に学習してキャッチアップできる人であれば参加が可能」という主催者側の意図を反映しているかもしれません。

なお、私自身は最初にPythonで挑戦しましたが、時間が足りずに後半の数問が解けませんでした。しかし慣れているExcelで再挑戦したところ、1問だけミスがありましたがSランクを取得できました。足切りラインがどこにあるのか、またそのラインがどれくらいのレベルなのかは不明ですが、PythonでもExcelでも、このプログラムに参加を希望する人にとってはスキルを上げることは損にはならないはずなので、自分の中で安心できるレベルまで受け直すとよいでしょう。

選考結果の通知は7/25 (火) ~7/28 (金)の間に来るとされていたのですが、私の場合は最終日の7/28に通知が来ました(Twitterで見る限り多くの方が最終日だったと思います)。その間「応募の動機が弱かったのではないか」「人数が多くて年齢を考慮されたのではないか」といった不安が頭をよぎりましたが、結果的には杞憂に終わりました。

開会式と交流会

選考結果で通過の連絡を受けた後は、誓約書やアンケートなどのフォームに入力し、翌週の開会式を待ちます。開会式の前日には受講者用のSlackも開設され、自己紹介チャネルには参加者からの投稿が続々とされていました。Slcakの参加者は2800人くらいに見えましたので、これがそのまま受講者数であれば昨年よりもかなり増えた印象です。

開会式

そして8/5(土)にZoomで開会式&交流会が行われました。前半の1時間半ほどは開会式。最初に主催者側からこのプログラムのビジョンや目指すところについて説明がありました。「受講生同士の交流を多く持つこと」を強く推奨されていた気がします。Slackの利用率が高い人ほど修了率も高いそうで。

そして後半は10月までの第1タームで取り扱う教材についての説明が詳しくありました。教材は大きく2種類あってさらにそれぞれに複数の題材があり、受講者はその中から1つだけ選ぶ形になりますが、受講者にとっては今後を左右する重要な部分でもあるのでかなり時間をとって丁寧に説明された印象です。

教材の詳細については書けませんが、先述の紹介ページには以下のような形で載っていますのでご参考にしてください。

(引用元:https://dxq.manabi-dx.ipa.go.jp/)

大きく「AIモデルを構築して組織展開する」のかそれとも「デジタル技術を用いて企業課題を解決する」のかといった感じでしょうか。さらにそれぞれに複数の教材が用意されていて1つを選ばなければならないのでなかなかの悩みどころです。

交流会

そして後半の45分で5人程度のルームに分けられての交流会となりました。自己紹介から始まり与えられたお題に関するフリートークという展開でしたが、私が参加したルームは昨年の参加者がいらっしゃったので質問会のような形で色々と教えてもらえました。印象に残ったアドバイスとしては「とにかく積極的にSlackや交流会には参加すべし」とのことで、開会式の言葉とも重なりますし、なるべく参加しようと思います。

他にもキャリアの異なる方々の参加動機などを生の声で聞くことができ、自分の中でも再びやる気が強くなった良い機会となりました。

次回は…

これから教材を選び第1タームが始まります。毎週のように課題があってそれなりに負荷はかかりそうですが、今のモチベーションをキープしながらやり遂げたいと思います。また第1タームが終わった頃に記事を書こうと思います。

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