AIエージェントのマルチエージェント実装ガイド

前提条件(環境/バージョン)

このセクションでは、AIエージェントのマルチエージェントシステムを実装するために必要な環境を整えます。Python 3.8以上を使用し、必要なライブラリをインストールします。

前提

• Python 3.8以上がインストールされていること
• インターネット接続環境

手順

1. Pythonのバージョン確認: ターミナルまたはコマンドプロンプトで以下を実行し、Pythonのバージョンを確認します。
   bash
python --version
2. 仮想環境の作成: プロジェクトディレクトリで仮想環境を作成します。
   bash
python -m venv venv
3. 仮想環境の有効化: 作成した仮想環境を有効化します。
4. Windows:
   bash
.\venv\Scripts\activate
5. macOS/Linux:
   bash
source venv/bin/activate
6. 必要なライブラリのインストール: requirements.txtを作成し、以下の内容を追加してからインストールします。
   plaintext
numpy
scipy
bash
pip install -r requirements.txt

実行結果

• python --versionを実行すると、Python 3.8以上のバージョンが表示されます。
• 仮想環境を有効化すると、プロンプトに(venv)が表示されます。
• ライブラリのインストールが成功すると、エラーメッセージが表示されません。

失敗時の復帰

• タイムアウト: インターネット接続を確認し、再度pip installを実行します。
• ライブラリのインストールエラー: pip install --upgrade pipでpipを最新にし、再試行します。
• 仮想環境の問題: 仮想環境を削除して再作成します。

チェックリスト

• [ ] Python 3.8以上がインストールされている
• [ ] 仮想環境が有効化されている
• [ ] 必要なライブラリがインストールされている
• [ ] requirements.txtが正しく設定されている
• [ ] インターネット接続が確認されている

マルチエージェントシステムの実装手順

このセクションでは、Pythonでマルチエージェントシステムを実装し、エージェント間の役割分担とメッセージ伝達を行う方法を学びます。

前提

• Python 3.8以上がインストールされていること。
• asyncioライブラリを使用します（標準ライブラリのため追加インストール不要）。

手順

1. エージェントの役割定義: 各エージェントのタスクを明確にします。
2. メッセージ伝達の実装: エージェント間で非同期通信を行います。
3. 失敗時復帰のロジック: タイムアウトやリトライの仕組みを組み込みます。
4. 評価指標の設定: 成功率や処理時間を計測します。

コード

import asyncio

class Agent:
    def __init__(self, name):
        self.name = name

    async def task(self, message):
        print(f"{self.name} received message: {message}")
        await asyncio.sleep(1)  # Simulate processing time
        return f"{self.name} processed message: {message}"

async def main():
    agent1 = Agent("Agent1")
    agent2 = Agent("Agent2")

    # Define tasks
    task1 = asyncio.create_task(agent1.task("Hello from Agent2"))
    task2 = asyncio.create_task(agent2.task("Hello from Agent1"))

    # Await task completion
    result1 = await task1
    result2 = await task2

    print(result1)
    print(result2)

asyncio.run(main())

実行結果

• 実行すると、各エージェントがメッセージを受け取り、処理した結果を出力します。
• 確認コマンド: python script_name.py（スクリプト名を適宜変更）

失敗時の復帰

• タイムアウト設定: asyncio.wait_for()を使用してタイムアウトを設定。
• リトライロジック: asyncio.sleep()を使って一定時間後に再試行。
• ログ出力: loggingモジュールでエラーログを記録。

チェックリスト

• [ ] Python 3.8以上がインストールされている。
• [ ] asyncioを用いた非同期処理が理解できている。
• [ ] エージェント間のメッセージ伝達が正常に行われる。
• [ ] タイムアウトやリトライの仕組みが実装されている。
• [ ] 成功率や処理時間の評価指標が設定されている。

よくある失敗と対処法

マルチエージェントシステムを実装する際に直面しがちな問題とその対処法を紹介します。

前提

• Python 3.8以上がインストールされている